ホントにやるつもりなの?定額給付金

定額給付金が話題になっています。私は反対です。

ごく一般的な庶民の素人が、酔っぱらった勢いで書いてみます。

何のために、たくさんの手間をかけて国民から集めた税金を、また手間をかけて国民に配るのか。その無駄になる手間賃だけで、相当な額、相当な労働力の無駄になるわけですよね。

しかも、この政策はなんのメリットも生み出さない。それは麻生政権にとっても、国民にとっても。


この件で、麻生内閣の支持率は下がっています。これだけ情報を得られる世の中、ばらまきに諸手を挙げて喜ぶような国民なんていないでしょう。誰しもが、自分たちが払った税金が、単に分配されるだけだということをわかっているはずです。そのばらまいた分を、また市民から吸い上げる必要があることをわかっています。この時点で政府・自民党の「選挙対策」という意義は消滅しています。

しかも、本来高い税率を科せられる富裕層にも、このままでは同じように分配されます。「弱者救済」という意義はこれで消滅します。結局、貧乏人が損するだけだと思うのです。

景気に対する効果もたぶん微々たるものでしょう。テレビでやってる街頭インタビューや様々なブログの記事を見てください。みんな言ってますよ。私自身も定額給付金をもらったからといって、何かに使おうとは思いません。先の見通せないこの世の中、さらに景気は悪くなるのではないかという不安感、年金問題社会保険庁への不審=将来の不安感・・・を持った精神状態の中で、誰が景気よくお金を使うというだろうか。

伊坂幸太郎がその著作「魔王」の中で予言していて、すごいな、と思ったこととして、有能だがファシズムを巻き起こす予感のある政治家が、景気対策としてまずやったことが年金制度の改革だったことです。そうなんですよ。将来が不確定であればあるほど、人は金を貯め込もうとするものです。

さておき、

結局のところ、麻生内閣自民党にとっても、国民にとっても、この「定額給付金」はなにもメリットはないと思うのです。それでもホントにやるつもりなのでしょうか。麻生さんが振り上げた拳がおろせないだけですよね?

であれば、税金の使い道はいくらでもあります。お願いです。有効な税金の使い方をしてください。

医師不足、特に産科・小児科の不足
うまくやる必要はあるでしょうが、いくらでもお金をかけられるところです。少子化対策としても大きく効果があるでしょう。20〜30年後の将来を見据えれば、さまに今やらなければならないことです。
学校の耐震検査と修復
New Zeroで村尾さんが言っていましたが、これも将来のためにはいいですよね。
教育制度の問題
ゆとり教育の大失敗、学力低下、いじめの問題、教員制度の問題等々。これも将来の日本のために重要なこと。
地球温暖化対策
長期的な、グローバルな視点で考えれば、とても国民のためになることです。これもいくらでもお金が使えますよね。
著作権問題
インターネットの時代に適合しない知的財産の在り方は文化をも滅ぼす
産業の振興
著作権の問題などと関連して、今の政府は新しい産業に投資する感覚がないように思える。インターネットがこれだけ社会生活に影響を及ぼすようになったのに、そこに投資しようという政策が少ないように思う。

・・・政治が解決ずべき、お金をかけるべき、将来的に発展の妨げになる問題は山積みのままです。このような問題にこそ、何兆円のお金を使うべきではないでしょうか。

政治家のみなさんは、もう一度よく考えて欲しいと思います。何のための「定額給付金」なのかを・・・。